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52October, 2000
収穫の秋

怒濤の9月はあっという間に…

暑かった夏は遠い過去になり、すっかり秋めいてきました。まさに収穫の秋。機山ワインでも9月に入りワインの仕込みが始まりました。9月上旬は蒸し暑かった8月をそのまま引きずったような天気が続いていました。9/11頃からは台風と前線の影響で非常に強い雨が続き、収穫直前のぶどうの糖度が下がってしまったり、一部の品種では晩腐病が広がったりと影響が出てしまいました。9/5のベリーアリカントAに続き、9/10には天気予報とにらめっこの上、予定を早めてシャルドネを収穫しました。シャルドネ(棚栽培)は見込んでいたより収穫量が多くなり、昨年と比較して一房あたりの重さがだいぶ重くなっていました。いろいろな要因が考えられると思いますが、8月上旬の連日の夕立で、降水量が多かったことが影響しているのではと思います。そのためか糖度はやや低めにとどまりました。しかし収穫量が多かったことで試験的な仕込みを増やすことが出来ました。今発酵中のワインがどのように仕上がるのか、期待と不安が渦巻いています。9/15、9/22にはブラッククイーンやマスカットベリーAの赤ワインを仕込み、現在二次的な乳酸発酵(マロラクティック発酵)中です。また9/27にはメルローを収穫しました。下旬は秋らしい晴天が続き、メルロー以降比較的穏やかに収穫できそうです。「穏やかな収穫」とは!? それは天気予報やタンクや器具の都合に振り回されずに、ぶどうだけを見て収穫したいときに収穫できる、そんな状況です。なんの不満もなく笑顔で作業、ということは殆ど (!!) ありません。むしろ作業を終える度に来年への課題がでてきます。課題は少しずつでも解決していかなくてはなりませんが、これこそがぶどうやワインの質を向上させる原動力だと思います。と、かっこいいことを頭で考えならがらも、ボロボロの体を引きずりながら、なんとか生き長らえているところです。