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50August, 2000
7月の天気

7月の天気

いよいよ夏本番の8月がやってきました。7月は梅雨らしい、うっとしい天気が続きましたが、甲府盆地も平年より3日早く梅雨明けしました。降水量も多かったのですが、深刻な病害虫の発生がなくまずまず、といきたいところでしたが、7月上旬は上空に寒気が入ったため天気が非常に不安定で、連日激しい雨や落雷などに見舞われました。7/3には午後2時頃から10数分間にわたり激しい雹が降りました。この日は機山ワインがある塩山市とお隣の牧丘町、山梨市の笛吹川沿岸の極一部でしたが、親指の先くらいの大きさの雹が非常に激しく降りました。翌日には甲府方面でも雹が降ったようです。収穫直前のスモモやモモ、ぶどうなどの実に雹が当たり、果実に亀裂が入ったり、茶色く打撲痕が付いたりしました。また葉にも穴があいてしまったりと、大きな被害がでました。傷ついた実は取り除くしか方法がありません。放っておくとそこから病気が発生する危険がありますし、生食用として出荷される果物は商品価値が落ちてしまいます。生食用ぶどうの場合、ぶどうの粒の数をどの房も同じにして形を整えてありますので、傷ついた粒を落としてしまうと房の形もくずれ単価が大きく落ちてしまいます。農家にとっては作業は増えるし収穫量は減る、単価は下がると非常に痛手になります。
雹は局地的に降りますので、被害を受けた畑の隣りの畑はなにも起こらなかった、ということもあります。一瞬の出来ことですから防ぎようもなく、昼下がりの突然の出来事をただ見ていることしかできません。農産物には天災は付き物ですから、淡々と対応するしかありません。機山ワインのぶどう園でも傷ついたぶどうの手入れに追われました。醸造用品種のカベルネソービニオンやシャルドネなどはぶどうの粒が小さく一粒を取り除くのも簡単には出来ません。そうこうしている内には除草などの他の作業もしなくてはなりませんし、そろそろ今年の仕込みの準備にもとりかからくてはなりません。梅雨明け以降は数日雨がちな天気がありましたがおおむね晴天が続き、このまま二度と雹など降らずに、また台風なども来ずに収穫を迎えたいと祈るばかりです。