今月のぶどう園
いよいよぶどうの収穫も終盤になり、10月11日にはカベルネソービニオン、13日からは甲州を収穫しました。10月に入ってからは天気が安定し、果実味の充実したぶどうが収穫できました。いまは紅葉が進んでいるところで、ぶどう園には有機肥料が運び込まれているとこです。10月から11月にかけて雨が全くなく異常に乾燥しています。この辺で一雨欲しいところです。
今月のワイナリー
仕込も無事終わり、機械器具の洗浄片づけも終わって、やっと落ちつきを取り戻しつつあります。発酵も一部赤ワインのマロラクティック発酵を残しほぼ終了しました。とはいっても出来上がったばかりのワインにはまだまだ注意深く接しなければなりません。
さて、ゲストルームには暖炉に替わって、薪ストーブが入りました。寒い日には、ぶどうの樹をくべて皆様のお越しをおまちしております。なかなか暖かいストーブで、火持ちのよいうぶどうの樹がちょろちょろ燃える様子はなかなかシブくていい感じですよ。
今月の読書会
さて、今月から新しいコーナーが始まります。機山ワイン図書室からワイン関連の書籍を独断と偏見に基づいて紹介します。今回は何かと便利な辞書類を紹介したいと思います。
• The Oxford Companion to Wine
Jancis Robinson ed. Oxford University Press, 1994, ISBN 0-19-866159-2
ぶどう栽培、ワイン醸造、産地、歴史などなどワインに関する用語はほとんど網羅している。記述も正確でわかりやすい。例えば”Japan”の項目は5ページほどに日本の実状が紹介されている(もちろん”France”の項目はもっとたくさん書いてある)。とりあえずなにか知りたいときには便利な一冊。ただscienceの点からはちょっと物足りなさがあるが、その辺は岩波の生化学事典でも使うかな…。
• ワイン6ヵ国語辞典
柴田書店 ISBN4-388-05800-9 8240
1500語について日本語、フランス語、英語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語と章立てされていて、短く説明されている。6ヵ国に堪能でワインに関する語句を調べたいという方に最適。そうでない向きにはタマにぺらぺらめくってふーんとつぶやくのには、良いと思います。ワインに関する用語も、フランス語だったり、英語だったりするのでその確認には便利かも。
今月のひとりごと
やれやれ、10月も終わりました。仕込も終わって片付けも終わって、やっと落ちついてきました。ところで巷ではワインブームが続いているようですね。機山ワインに来るお客様のなかにも、いきなり”赤ワイン下さい!!”という若い女性の方や、”赤ワインの方が白よりカラダにいいんですよね!!”、なんておっしゃる方が….。”赤ワインが動脈硬化の防止に効果がある”といっても日本人の食事は欧米人ほど脂っこくないし、同じ様な効果があるお茶は大量に飲む。なによりそんなに赤ワインを飲んでないですよね!!(急に何十倍も飲めますか!!??) ワタシとしては、ビールや日本酒や焼酎やその他諸々のお酒を選ぶときに選択肢の中にワインを入れてもらえればいいんですけど…。まあみなさんワインに対する興味が旺盛なことは大歓迎です。でも、もうちょっと冷静に飲んで欲しいような気もします。あくまで、ひとりごと…..