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124October, 2006
仕込みはじまる

いよいよ今年の仕込みが始まりました
ぶどう栽培にとっては総仕上げの収穫のシーズンがやってきました。9月5日の自家農園のシャルドネの収穫に始まり、9月中旬にブラッククイーン、下旬にメルローの仕込みに入り、あとは甲州種とカベルネソービニオンを残すのみとなりました。
9月は上旬には残暑が感じられる時期があり、収穫直前のシャルドネにはフレーバーの充実と糖度の上昇をもたらし、それまでの遅れを取り戻した感がありました。台風の影響を考慮してやや早めの収穫となりましたが平年並の果実の品質は確保できたのではと思っています。中旬には秋雨前線の影響で強い雨が続き、その後の収穫に不安を感じさせる時期がありましたが、下旬には一応天気も回復し他の品種もどうにか平年並みといえそうです。今年は台風の接近も幾度はありましたが、直接大きな影響を受けるものはなく、9月の降水量も平年を下回ったようです。ただスッキリとした秋晴れの日は少なかったようにも思え、しとしとと降り続く雨の影響で晩腐病や裂果などが多く見られました。「秋の長雨」は日本の特徴的な気候の一つ。これも日本のワインを育む風土として受入れ乗越えていかなくてはと感じています。

着色や糖度の上昇が遅れていたメルローもどうにか収穫までたどり着きました。(9月25日撮影)マセレーション(醸し発酵)が終わった赤ワインの発酵タンクから液を抜いているところです。
液抜きが終わるとマンホールを開けてカスをかき出して・・・
圧搾機で搾ります。

圧搾機内部では白く見えているポリエチレンの膜が空気圧で膨らみ、ドラム周囲のスリットから液が流れ出します。圧搾が終わったところです。
カスは軽トラックに積んでぶどう園へ。これでぶどう約2トン分のカスです。