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122August, 2006
雹の被害とベト病の大発生

長雨の影響が出ています。
7月も曇天の日が多く、6月に続いて梅雨らしい梅雨になりました。しかし上旬は日照量は少なかったものの降水量は少なくカラ梅雨気味の状況が続いていました。そして梅雨明けを思わせるような夏の日差しが2日程続いた後の7月15日の夕方に激しい嵐のような夕立に襲われました。下から巻き上げるような非常に強い風と土砂降りの雨が20分程続き、大粒の雹も混じりました。近隣のモモ、スモモでは大きな被害が出てしまい、畑によっては全滅、あるいは三分の一は落とされた、などの声が聞こえてきています。機山ワインのぶどう園でも、レインカットのビニルがぐちゃぐちゃになり、また雹に当たった粒には大きな傷が残りました。今回の夕立は塩山地区、山梨市の笛吹川流域に被害をもたらしたようですが、雹害を受けたのは限られた地域だったようです。
そして追い打ちをかけるかのように16日以降梅雨前線による比較的強い雨が降り続き雹害の後始末もままならないばかりか、甲州種を中心にベト病が大発生してしまいました。通常6月下旬から7月上旬に掛けて結実直後の メルローやブラッククイーンに発生することはありますが、この時期にしかも甲州種に大量発生するのは全く予想できませんでした。26日頃からはやっと晴れ間が見えるようになり、ベト病の拡大もどうにか治まっていきました。30日にはやっと梅雨明けが発表されましたが波乱に満ちた梅雨でした。
そんな中でも20日頃にシャルドネが、27日頃にはメルローが成熟の最終段階であるベレーソーン期に入ったようです。さすがに例年に比べ遅れているようですが、雹や病気にやられてしまった果粒を取り除く作業を急ぎながら8月の夏の日差しに期待を寄せています。
7月15日の雹で傷つけられた甲州種の果粒。雹に当たった直後は傷が分かりにくいのですが、数日すると変色してきます。写真のようにはっきりと裂けてしまったものは取り除いていきます。時間のかかる作業ですが、今後の病気の発生源になるのでどうしてもやっておかなければなりません。(甲州種:7月20日撮影)

メルローは例年より少し遅れて色づき始めてめています。緑色の粒が残りながらまだらに色づくいていきます。(8月6日撮影)
蝉の抜け殻もよくみかけるようになってきました。(シャルドネ:8月6日撮影)