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69March, 2002
春が来る前に

春が来る前に

平年並みと予想されていた今年の冬も、結局は暖冬傾向で終わりそうです。2月も冷たい季節風が吹き付ける日もありましたが、中下旬は暖かい日が多く、2月中からぶどうの樹液も動きだしたようです。本格的な春までには、寒さが戻ることもあることでしょう。しかしなんとなくぶどうの芽も真冬よりもやわらいだように見え、ぶどう園を遠くから見ると春を予感させるようになってきました。 ぶどうの成育のサイクルは四季の移り変わりによって必ず巡ってきます。春から秋の収穫までのぶどうの生育期には、天候や病害虫などとの闘いが待ちかまえているとわかっていながらも、春の訪れとともにやってくる新しい息吹には、どこか胸躍るものがあります。これも一年という周期が短くも長くもなく、本来は人間も自然の周期の中で生きているからでしょうか。