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113November, 2005
ワイナリーにも静けさが

ワイナリーにも静けさが戻ってきました。
収穫の秋本番の10月は比較的不安定な天気で始まりました。体育の日の連休前後は例年甲州種の収穫の始まりと重なります。今年も雨がちだった連休中明けから自家農園の甲州種の収穫が始まりました。ぶどうの状態に大きな問題はなく、糖度も平年並みかやや高めの充実した果実を得る事ができました。また10月14日にはカベルネソービニオンを収穫し今年のぶどうをすべて終える事ができました。カベルネソービニオンは糖度は平年並みでしたが一部着色不良の房がみられました。また鳥による食害も例年より多く、来年はしっかりと対策をしなければと考えています。
甲州種のアルコール発酵や赤ワインのマロラクティック発酵もほぼ終えています。ワイナリーには静けさの中に香しい新しいワインの香りが立ちこめています。
この時期は「ボージョレーヌーボー」の話題が巷に流れ出すためか「今年のできはいかがですか」という質問を良く受けます。「ぶどうの出来もまずまずで楽しみなワインができていますよ」というところが一般的でしょうか。しかし消費者の手元に「ワイン」としてお届けするまでにはまだ沢山の仕事をこなさなくてはなりませんし、発酵が終わったばかりの段階で、1年後、2年後の品質を予測するのはむずかしいものです。ひとまずは大きな災害もなく無事収穫や仕込みの仕事に区切りがついた、ということに感謝しなければと思っています。