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304August 29, 2025 | 05:31 PM
「こんな年は初めてだ」は普通になりました

毎年のように暑い夏がやってきますが、2025年の猛暑も格別なものになりました。6月中から最高気温が35度を超える猛暑日があらわれ、勝沼のアメダスのデータを見ると7月はほぼ半数の日が猛暑日、8月も今のところ猛暑日にならなかったのは7日しかありませんでした。しかも極端な少雨傾向も続いています。

暑さが続くとぶどうは過熟となり酸不足、赤品種は着色不良などが心配されますが、今年のぶどうは全般に着色良好、果汁の糖度も高くなっていますが酸も残っており理想的ともいえる状態です。ただしシャルドネなどでは日焼け果が多発、メルロでは乾燥のため若木などで落葉してしまった樹もありあわてて潅水、一部収穫となりました。この天気がいつまで続くのだろうか、とにかく良好な状態でぶどうを収穫できるよう祈るばかりです。

農家は天候に泣かされると「こんな年は初めてだ」と口にするものですが、それもあまり聞かなくなりました。異常気象が普通(正常気象というものがあるのでしょうか?)となりました。与えられた自然条件の中でどうにかやっていくしかない、そして暑さの中でもやるべきことをこなしていくしかない。そのことは気候がどうあれ変わらないのかもしれません。