病果の処理と猛暑
7月の梅雨明け以降、8月、そして9月に入っても猛烈な暑さが続いています。甲府盆地も連日猛暑日となり、痛いほどの日差しが容赦なく降り注いています。塩山地区ではほとんど夕立も無くとにかく暑い日々です。
さて、7月に発生したベト病の被害も徐々にその深刻さが明らかになってきました。特に被害が大きかった甲州種に関しては新聞紙上の地方版などでも取り上げられました。もちろん全ての甲州種の畑が大きな被害を被っているわけではなく、地域や栽培の管理方法など畑によに条件が違いますので、平年並みの収穫を見込んでいる園もあるはずです。しかし全体として収穫量の減少は必至で、機山ワインでも農家からの買入れる分を含め、甲州種の原料量は平年の半分程度になる恐れも出てきました。
兎にも角にも罹病した果実は処分する(土に返す)しかありません。そして被害を逃れた果実をもってワインに仕立てることに力を注がなくてはなりません。
そして、この暑さ。この時期の充分な日照で残されたぶどうの糖度は順調に上がってきているようです。夜温が下がらない為、赤品種の着色に影響が出ているようにも見られますが、「日照不足」や「台風」といった例年悩まされるような障害と比べると、やはり暑い方がありがたいところです。梅雨期のベト病さえ乗り越えていれば・・の思いが頭を過ぎり複雑な思いになります。しかしこれも自然の気まぐれと人間の無力さの結果と割り切り、醸造期の準備に取りかかっています。
自家農園のシャルドネはベト病の被害もそれほどではなく、どうにか平年並みの収穫にたどり着けそうです。糖度も上がりフレーバーも充実してきました。(9月2日撮影)
機山ワイン館の入り口のドアを新しくしました。少しだけ明るい感じに。